日本科学振興協会 年次大会2023

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ピックアップ:科学関連人材育成と科学教育を考える

こちらでは、「会いに行ける科学者フェス」期間中の科学関連人材育成や科学教育をさまざまな視点で考えるための講演とシンポジウム(会場はNEXT1またはNEXT2)、ステージ企画、オンライン企画をピックアップして紹介します。

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NEXT1 10/7(土)13:00-14:30 基調講演「研究について考えてみよう -私の研究を振り返って-」 梶田隆章

近年日本の研究力の低下が言われ、様々な対策がなされているようですが、一向に研究力が回復していないように見えます。本講演では、そもそも研究とはどういうものなのだろうかということについて、私の研究経験も交えながら考えていきたいと思います。

パネルディスカッション「研究の本質」

基調講演において研究の本質に迫った後、パネルディスカッションでは、中堅の研究者、若手研究者も交えて、この本質を見失わないためには研究現場で何をすべきか、研究現場をどう変えていくか、望ましい変化の方向性を議論します。

梶田隆章(東京大学・卓越教授/宇宙線研究所教授;日本学術会議・会長(2023年9月末まで))、黒木健(東京大学・大学院理学系研究科生物科学専攻・博士課程;株式会社Quantomics・代表取締役社長)、小野悠(豊橋技術科学大学・学長補佐/大学院工学研究科・准教授)、原山優子(日本科学振興協会・代表理事)

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NEXT1 10/7(土)14:45-16:15 好奇心は世界を元気にする

未知の事象や現象に対する興味や関心を好奇心と呼びます。人は、知らないことを知るため、新しい情報を得るために何かを探求したり、新しい体験を追求したりすることがあり、好奇心はその原動力となります。特定のもの・ことに人一倍強い好奇心を持ち、それを探求することを職業とするのが科学者ともいえますが、本シンポジウムでは、その代表ともいえるお二人の科学者、佐藤たまき教授と、水島昇教授にご講演をいただだき、研究への熱い思いを語っていただきます。そして、科学ジャーナリストの元村有希子さんを交え、好奇心とは何か、好奇心は世界を元気にするのか、好奇心を育てて活かす環境とは、などについて議論を行います。

佐藤たまき(神奈川大学・理学部・教授)、水島昇(東京大学・大学院医学系研究科・教授)、元村有希子(毎日新聞・論説委員)

 

NEXT2 10/7(土)14:45-16:15 サイエンスを基盤とした共創事業推進に必要な人材-研究と開発を繋ぐナレッジ&スキルをどう備えるのか

我が国の学術界は、これまで研究・技術開発を担う人材が集い、新たな知を創造する役割を果たしてきた。しかし、日本の社会課題が複雑化する中で、学術界には従来の役割以上のものが求められるようになっている。そこで、2021年4月より科学技術・イノベーション基本法が施行され、法の振興対象に「人文・社会科学」が加わるとともに、今後の我が国の科学技術政策の基本的な枠組みの中に「イノベーションの創出」が盛り込まれた。これを受けて、第6期科学技術・イノベーション基本計画では、学術界の従来の役割である「知の創造」以外に、「社会の変革(イノベーション)」という新たな役割が付与された。このような情勢の中、産官学民のセクターを越えた共創事業が国策として進められているが、我が国の学術界がこのような共創事業を十分に推進できているのかについては議論が必要である。また、第6期科学技術・イノベーション基本計画では、「新たな社会を支える人材の育成」も学術界の役割として明示されているが、サイエンスを基盤とした共創事業推進に必要な人材が備えるべき研究と開発を繋ぐナレッジやスキルは十分に明確化されてない。そこで本シンポジウムでは、共創事業を手掛ける各分野の専門家に話題提供を頂き、その後に行われるパネルディスカッションを通じて、今後の科学技術・イノベーションを推進する学術界の役割についてフロアとともに広く議論を行う。

話題提供者・パネリスト:岩坪浩(株式会社村田製作所・取締役)、鄭雄一(東京大学・教授;神奈川県立保健福祉大学・理事/副学長/研究科長)、林和弘(文部科学省・科学技術・学術政策研究所・室長)、宮﨑智之(横浜市立大学・教授/学長補佐;研究・産学連携推進センター・部門長)

ファシリテーター:髙瀨堅吉(中央大学・教授)

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ステージ 10/7(土)15:00-16:30 BEAST GENSEKI2023 –科学輝く- 

BEASTとは、Society with Art and Scienceをキャッチフレーズとした大学院生を中心としたサイエンスと社会を結ぶ団体です。分野・学年を超えて選出された学生が、自身の研究を3分間で発表。研究の魅力や情熱、オリジナリティの溢れる発表をお楽しみに。BEASTは”Society with Art and Science”のミッションのもと、学部生から博士学生、文系から理系まで、学年・大学・学んでいることも違う学生が集っています団体です。GENSEKIは、文理・学年を超えて選出された学生が、自身の研究を3分間で発表するピッチコンテストで、今回のコンセプトは「科学輝く」、研究を頑張っている学生がステージでキラキラ輝く、研究者の原石がGENSEKIを通して磨かれた宝石として輝いてほしいという意味を込めました。輝いていたかどうかを基準に審査が行われ、賞金30万円が授与されます。原石たちが光り輝くピッチをお楽しみください!

* BEASTでは、GENSEKIのほかにも異分野交流の促進を行っているSCICや自由研究アイデアコンテストのSHITEN、博士のキャリアを考えるCareer yell  かえ〜るなどのプロジェクトを実施しています。

大学院生を中心とした若手研究者(詳細はWEBサイトをご覧ください。)

 

NEXT2 10/7(土)16:30-18:00 男女共同参画「男女共同参画で、日本の科学をもっと元気に!」

日本の科学技術分野では、女性の進出が国際比較において極端に遅れているという現状がある。これは、多様性の欠如、ロールモデルの不足、才能の未活用などの問題を引き起こし、日本の科学の活性化を阻害する大きな要因となっている。 本シンポジウムでは、男女共同参画学協会連絡会による大規模アンケートや省庁の統計調査により明らかとなった男女共同参画の現状と、現在行われている各種の施策について理解を深めつつ、今後、男女共同参画をどのように推進すべきかについて議論する。 本シンポジウムには、男女の研究者のみならず、科学技術政策や男女共同参画、少子化関連の施策に関わる政治家や官僚経験者を含む多様なステイクホルダーが参加し、多角的な視点から議論を行う。本シンポジウムが、男女共同参画を進め、日本の科学を元気にするための新たな方向性を示す場となることが期待される。

座長:原山優子(日本科学振興協会・代表理事)

パネリスト:志牟田美佐(東京慈恵会医科大学・薬理学講座)、裏出令子(京都大学・複合原子力科学研究所)、塩満典子(広島大学・学術・社会連携室 未来共創科学研究本部)、有村治子 (参議院議員;元内閣府特命担当大臣(男女共同参画))、北原秀治 (日本科学振興協会・代表理事;東京女子医科大学)、住井英二郎 (日本科学振興協会・理事;東北大学)

 

ステージ 10/8(日)10:00-13:00 【学生の研究アイデアの祭典】学生アイデアファクトリー2023:ファイナルプレゼンテーション 

学生の研究アイデアの祭典「学生アイデアファクトリー」は学部生が抱く科学への夢、自由な発想、独創的な研究アイデアを発掘し、それを開花させるプロジェクトです。    ファイナルプレゼンテーションでは、全国から集まった30名の学生が、自らの独創的な研究アイデアを披露します。30名の学生全員がポスター発表を行い、さらに選抜した8名が、ステージ上でプレゼンテーションし、そのアイデアを紹介します。最も優れた研究アイデアにはJAAS賞など、5万円から30万円の賞金が授与される予定です。    ここには単なる発表の枠を越えた価値が存在します。学生アイデアファクトリーのハイライトとして、自主研究に情熱を注ぐ学生たちが、夢を共有し、共感を広げ、未来を共に築くための特別なイベントです。アイデアを磨き上げるために意見を交換し、異なる視点から新たな刺激を受け、新たなネットワークが芽生えます。    未来の科学者の活躍がここから始まります。学生のアイデアが「日本の科学をもっと元気に。」する瞬間に、ぜひ立ち会いましょう!
※企業におけるイノベーションの仕掛人お二人をゲストにお迎えし「イノベーションの新機軸?」をテーマにスペシャルトークセッションも開催します!

自主研究に取り組む大学生30名
司会:原山優子(日本科学振興協会・代表理事)、深澤知憲(日本科学振興協会・副代表理事)
ゲストスピーカー:上田哲郎(日産自動車株式会社・総合研究所 モビリティ&AI研究所・エキスパートリーダー)、田村圭(アマゾンウェブサービスジャパン合同会社・パブリックセクター・事業開発マネージャー(Startup))

関連 Web サイト:https://si-fa.net

 

NEXT2 10/8(日)13:30-15:00 これからの「研究評価」を考える

競争的研究費の審査や人事選考など、「研究評価」は研究者にとって重要な問題です。近年、研究環境が競争的なものになることに伴い、研究者が「研究評価」のために費やすリソースも増大しています。その結果、簡便な指標として「インパクトファクター」に代表される数値評価がしばしば重視されますが、このことが研究不正をはじめとする様々なゆがみを研究環境にもたらしているという指摘もあります。ここでは研究活動の多面性、より適切に評価に組み込まれるべき研究業績に着目し、健全な研究活動を促すような研究評価とはどのようなものか、またステークホルダーの意識をどのように変えていけば良いのかといったテーマで議論します。

パネリスト:小野悠(豊橋技術科学大学)、斉藤卓也(理化学研究所)、島田裕平(東京大学)、白井知子(国立環境研究所)、杉山雄大(国立国際医療研究センター)、箕浦明(昭和大学)、モデレーター:標葉隆馬(大阪大学)

 

ステージ 10/8(日)13:30-15:00 博士アイドル化計画 最終オーディション 

「博士アイドル化計画」は、博士や博士学生の任期付きアイドルグループの設立を目指す企画です。「メンバー全員博士号持ちのアイドルグループPhD48を作ろう」とSNS上でこぼした発言が反響を呼び開始した企画ですが、現在は全国の有志の学生・研究者によって運営されています。この案内をご覧になった皆さまの中には、学問や研究と聞いて何か小難しく自分とは縁のないものと思われている方も多いのではないでしょうか。この企画では、研究者達の多彩な個性を発信することで、そんな方々にも学術研究を身近に感じてもらうことが目的です。研究者達の存在そのものの魅力を広く届けることで「この国にこんな面白い研究者達がいて、実はその人達がこんな面白い研究をしてるらしい」と、学術研究を知っていただくきっかけを提供したいです。総勢約100名の応募者の中から一次審査・二次審査を通過した9名が最終オーディションに挑みます。

Mt.Guchi(大阪大学・大学院情報科学研究科 情報ネットワーク学専攻 渡辺研究室・博士2年)、櫻井亮輔(東京大学・大学院理学系研究科 地球惑星科学専攻・博士3年)、けこ(中央大学・理工学部精密機械工学科 熱流体工学研究室・准教授)、つもいよろず(東京大学・情報理工学系研究科・博士3年)、リコット(東京大学・大学院理学系研究科 天文学専攻・博士3年)、高田亮介(東京大学・大学院総合文化研究科 広域科学専攻・博士2年)、ちさき(大阪大学・助教)、TAKUMI.S(慶應義塾大学・政策・メディア研究科・博士3年)、わっか(東京学芸大学・大学院連合学校教育学研究科 学校教育学専攻・博士2年)

関連 Web サイト:http://phd-idol-project.com

 

NEXT1 10/8(日)14:30-16:00 【中高生対象の情報提供】海外大学進学と海外大での研究

 辻村慎乃介(ベネッセコーポレーション・海外大進学サービス責任者)

 

NEXT2 10/8(日)15:15-16:45  17:00-18:30 日本の科学を元気にするためのグランドデザイン

日本の科学をもっと元気にするためには、科学者がその好奇心や情熱を原動力として研究にじっくりと集中できる環境、そのような研究から得られた成果があらゆる人に享受され新しい価値が次々と生まれるような環境を、様々なステイクホルダーが協働して整備していくことが大切であると考えられます。本シンポジウムでは、JAAS研究環境改善ワーキング・グループからの提言をベースに、前半では、研究関係者のキャリアパスについて、安定性と流動性を両立させつつ社会の中で博士人材がより活躍できる包摂性の高い仕組みをつくるにはどうすればよいか、後半では、限られた資源の中で、研究者のモチベーションを刺激し成果を最大化できるような研究費のあり方とはどういったものか、等について議論し、理想的な研究環境の実現を目指します。

船田元(衆議院議員)、平林晃(衆議院議員)、松尾泰樹(内閣府・科学技術イノベーション事務局・局長)、江端新吾(東京工業大学・教授;研究基盤協議会・会長)、安田聡子(九州大学・教授)、豊田長康(鈴鹿医療科学大学・学長)、宮川剛(藤田医科大学・教授)、他

 

ステージ 10/8(日)17:2018:30 企業と科学とSFの創発的関係? 〜企業経営者の視点から科学技術とSFに期待すること 

産業生態系を覆す事態が次々と起こり、あらゆる面でイノベーションが求められている。
その中で企業は、一方で「学」特に科学技術研究開発者の「科学知・工学知」との協働を進め、他方で「民」、特にSF作家等のクリエータの「想像力・創造力」に期待を寄せ、産学官公民連携による新たな世界づくりを加速している。
そこで、自動車部品の世界的大手である(株)デンソーの有馬浩二会長をお招きした。有馬氏は、かつてSF作家とのコラボによる『未来製作所』(幻冬舎)を仕掛けるなど、「モノづくりとモノがたりの融合と創発」に大きな関心をお持ちの方だ。妹尾堅一郎(産学連携推進機構理事長)とのカジュアルなトークセッションに乞うご期待!

 

ステージ 10/9(月・祝)10:00-11:30 最前線の若手研究者と考える2040年の未来 

一人ひとりが多様な幸せ(well-being)を実現できる社会を目指すために、イノベーションを通じた新たな価値・考え方・知識の創出が求められています。科学・学術はイノベーションの源泉であり、その貢献が強く求められていますが、我が国にはイノベーションの創出を阻む多くの問題があります。この企画では、人文・社会科学・自然科学の若手研究者が分野を越えて結集した日本学術会議若手アカデミーのメンバーが、あまり知られていない研究の最前線や研究者のしごとについて紹介します。その上で、2040年の未来を見据えて、我が国のイノベーション創出を科学・学術の立場からいかに支えることができるか、参加者のみなさまとともに考えていきます。

小野悠(豊橋技術科学大学・准教授;日本学術会議若手アカデミー・幹事)、岩崎渉(東京大学・教授;日本学術会議若手アカデミー・代表)、川口慎介(海洋研究開発機構・主任研究員;日本学術会議若手アカデミー・会員)、髙瀨堅吉(中央大学・教授;日本学術会議若手アカデミー・会員)、安田仁奈(東京大学・教授;日本学術会議若手アカデミー・副代表)、東尾奈々(宇宙航空研究開発機構)、佐伯 恵太(俳優;サイエンスコミュニケーター)

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ステージ 10/9(月・祝)11:45-13:15 科学者とクリエーターの妄想的関係?〜先端科学とコンテンツの相互交流がイノベーションを招く〜 

サイエンスは作家の想像力を刺激し、コンテンツは研究者の創造力を刺激する!
多くの科学者は、幼少の時から様々なSF作品や科学啓発番組に感銘を受けて、それらに描かれた夢を実現しようと試みる。コンテンツ作家やプロデューサの多くは、科学的事象や知見を起点に多くの妄想を豊かに描く。
では実際、科学者とクリエータの“妄想的な関係”は、どのようなものなのだろうか、どのようなことになりうるのだろうか。
本パネルセッションでは、どのようにお互いを刺激すれば「創造力豊かな、価値ある創発的関係」になりうるのかを語り合いたい。皆さんも、大いにその道筋に関わる妄想を楽しんでください!

パネリスト:安野貴博(SF作家;第9回ハヤカワSFコンテスト優秀賞受賞/第六回星新一賞優秀賞受賞)、田中孔一(株式会社NHKエンタープライズ・シニア・プロデューサー;ヒット番組「ヒューマニエンス」等の科学番組を担当)、北原秀治(日本科学振興協会・代表理事;東京女子医科大学)
モデレータ:妹尾堅一郎(特定非営利活動法人産学連携推進機構・理事長)

 

NEXT1 10/9(月)12:00-13:30 ランチョンセミナー:『こころを動かされること』を科学しよう

「こころが動かされる」という経験は誰しもが多少なりともあるのではないでしょうか。「こころが動かされる」ということは、一時的な気持ちの動きが感じられるだけでなく、価値観・人生観といった世界に対する見方そのものが動かれるのではないでしょうか。「こころが動かされる」という経験は一見科学とは真逆に思われるかもしれませんが、近年では、それがどういったもので、どういった行動につながるのか、科学的な研究が進んでいます。一連の研究を紹介しつつ、こころが動かされ、そして「こころが豊かになる」とはどういうことか、みなさんと考えたいと思います。

中山真孝(京都大学・人と社会の未来研究院・特定講師)、北原秀治(東京女子医科大学・特任准教授;日本科学振興協会・代表理事)、三輪秀樹(国立精神・神経医療研究センター・室長;日本科学振興協会・理事)、中井博之(日本たばこ産業株式会社・ディレクター)

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NEXT2 10/9(月)14:00-15:30 科学とは?

普段「科学」を意識していない人でも、その人の生活や取り巻く社会は何らかの形で「科学」と関わりを持っています。その人の考え方、社会での立ち位置や取り巻く環境によって「科学」への気付き方や解釈は様々ですが、その違いを知ると、ほんの少し視野が拡がったり、「科学」の新たな側面を発見するきっかけになったりするかもしれません。 JAASでは2023年3月から会員を対象に「科学とは?」談話会をオンラインで開催し、全員参加型で、様々な分野・視点から科学を語り、意見を出し合い、議論し、科学の多面性を認識し、それぞれの違いを知り合う機会を提供してきました。

年次大会では、これまで積み重ねてきた談話会を対面形式で行うミニシンポジウム「科学とは?」を開催し、ゲストからの話題提供を起点に科学について語り合い、更に議論・認識・思考・視野を深めそして広め、会員だけではなく多くの方々と共に対話を通じて科学をもっと元気にしていくための一助になることを目指します。是非、違いを知ることを楽しんでください。

話題提供:宇野毅明(国立情報学研究所・情報学プリンシプル研究系・教授)、ディスカッサント:大賀哲(九州大学・大学院法学研究院・准教授)、座長:原山優子(日本科学振興協会・代表理事)、進行MC:河上薫(日本科学振興協会・理事)

「科学とは?」特設ブログ

 

NEXT1 10/9(月)14:00-15:30  AIと日本の未来

AIの今、そして未来について話し合う。AIがもたらす未来、そして日本のAI事情について、科学的な立場、政策的な立場からディスカッションを行う。

平将明(衆議院議員;自民党・AIの進化と実装に関するPT・座長)、伊藤穰一(千葉工業大学・学長)、名倉勝(CIC Institute・Director;東京工業大学・特任教授;一般社団法人スタートアップエコシステム協会・理事)、原田香奈子(東京大学・大学院医学系研究科/大学院工学系研究科・准教授)

知的好奇心をくすぐる講演とシンポジウム(学術系)

日本の科学をもっと元気に!講演とシンポジウム(科技政策関連)

 

オンライン企画(10/10〜10/13に開催されるオンラインのみの企画です)

オンライン企画への登録(無料) 

 

オンライン 10/10(火)15:00-16:00 日本のアントレプレナーシップ教育への提言

我が国におけるアントレプレナーシップ教育の実施はこれまでのところ限定的である。アントレプレナーシップ教育の重要性を踏まえ、本パネルディスカッションでは、今後日本が取るべきアクションや方向性に関して、海外との比較や事例を交えながら、提言していきたい。国内におけるアントレプレナーシップ教育の現状の取組をお伝えさせていただくと共に、JAASにご所属されているアントレプレナーシップ教育の先生方を交えて、今後、日本においてアントレプレナーシップ教育を軸としたイノベーション・エコシステムを形成する上で、取り組むべき施策の方向性を具体的に議論する。

座長:森本 陽介(Deloitte Tohmatsu Science and Technology、有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ガバメント&パブリックサービシーズ シニアマネジャー)、登壇者:後藤燿(Deloitte Tohmatsu Science and Technology、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社 シニアアナリスト)
討論者:後日公開予定

 

オンライン 10/10(火)17:00-18:30 ライフサイエンスにおける研究公正を考える

競争的資金の申請の際の条件となることから、研究倫理のe-ラーニングは研究者にとって馴染み深いものとなっています。一方で、研究不正事件はコンスタントに発覚しています。AIを利用した架空の論文を販売する論文工場(Paper Mill)の登場は、研究公正の推進の将来に暗い影を投げかけるものかもしれません。ここでは、JST-RISTEXの「ライフサイエンスにおける誠実さの概念を共有するための指針の構築」プロジェクト(田中智之代表)において実施されたwebアンケートの結果を紹介し、研究環境をどのように変えていけば良いのかについて議論します。

パネリスト:標葉隆馬(大阪大学)、ほか。モデレーター:田中智之(京都薬科大学)

 

オンライン 10/10(火)19:30-21:00 留学する?しない? ~海外で研究するとは~(JAAS x 文科省 トビタテ!留学JAPAN 共同企画)

将来研究者を目指す方(とくに修士課程・博士課程の学生さん)や、すでに研究活動に励んでいる方々は、誰でも一度は海外への研究留学を考えたことがあるのではないでしょうか。一方、昨今のパンデミックや世界情勢の悪化などをふまえ、留学に対して漠然と不安を感じている方も少なからずいらっしゃるかもしれません。この企画では、文部科学省トビタテ!留学JAPANの中谷氏より、留学を取り巻く最新の情報や文部科学省の留学支援プログラムについてご紹介いただきます。また、海外での研究経験を有する複数の演者をお招きし、これから海外留学を目指す方々にとって生きた情報をご提供したいと考えています(各国の研究風潮の違いや失敗談などを含む)。本企画を通じて、世界を目指し・世界に通ずる科学人材が少しでも増えることを願っています。

演者:中谷 裕次(文部科学省・トビタテ!留学JAPAN・CCO(チーフ・コミュニティ・オフィサー))、他(海外での研究経験をもつ演者数名を予定)、座長:太田 航(横浜市立大学・医学部・助教;日本科学振興協会・理事)

 

オンライン 10/11(水)15:00-17:00 科学をめぐる冒険

急速な発展を遂げつつある人口知能が、どんな人よりも高い能力を持つ時代。そんな時代に、教育、科学、そして社会はこのままでよいのか。好奇心を原動力に、既存の常識を壊し、新しい世界を切り拓いていこう。『 冒険の書 AI時代のアンラーニング 』の著者で起業家の孫泰蔵氏と、オートファジー研究の第一人者で『LIFE SCIENCE(ライフサイエンス) 長生きせざるをえない時代の生命科学講義』の著者の吉森保教授が、これからの科学のあり方について語ります。

孫泰蔵(起業家、投資家)、吉森保(大阪大学・生命機能研究科・教授)

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オンライン 10/11(水)17:00-18:30 科学とイノベーションをつなぐ(研究・イノベーション学会-JAAS 合同シンポジウム)

研究・イノベーション学会は、前身の研究・技術計画学会より38年にわたり、科学技術をいかに経済・社会・文化の発展に役立てイノベーション創出につなげるか、そのためのマネジメントについて考えてきた。一方でJAASは、科学の振興を目的として設立された。「日本の科学を、もっと元気に」の旗の下、その会員構成は職業研究者に限らず広いが、基礎研究に携わる研究者も比較的多いという特徴を持つ。そこで、本シンポジウムでは、この両団体をつなぎ、いつの日かもっと元気になった日本の科学をいかにしてイノベーションにつなげていくかを議論する。日頃、基礎研究に携わる研究者としては、すぐ役に立たない科学へも理解を求めたいという思いがあることは否めない。一方で、「科学を元気に」するための投資に広く支持をいただくためには、経済・社会の発展に役立てる観点も不可欠である。本シンポジウムでは、その両極の現場で、基礎研究に携わる研究者とイノベーション創出のためのマネジメントに携わるスタッフとの議論を通じて、科学を起点に、日本のイノベーション、日本の経済・社会・文化も元気にするための方策を考える。

手嶋 達也(日立製作所 中央研究所企画室 主任研究員)、明谷 早映子(東京大学 大学院医学系研究科 プリンシパルURA)、小野 悠(豊橋技術科学大学 建築・都市システム学系 准教授)、田中 智之(京都薬科大学 病態薬科学系 教授)

 

オンライン 10/12(木)19:00-20:00 イノベーションを起こすためのGX人材育成

2020年10月の2050年カーボンニュートラル宣言、2021年4月の2030年度温室効果ガス排出量46%削減、さらに50%の高みに向け挑戦を続けるという目標の表明を踏まえ、日本は社会全体で脱炭素に向けた歩みを加速させている。
 脱炭素を経済の成長・発展につなげるための産業のグリーン・トランスフォーメーションに向けた取組を推進するためには、GXを推進するための人材育成の重要性が注目されている。地域脱炭素・循環型社会を構築するためには、さまざまなテーマを繋げ活動全体をコーディネートするマネジメント人材が必要である。こうした人材を育成する為には、カーボンニュートラル技術に関する研究開発をリードすることに加えて、マネジメントスキルや手法等の教育にも力点を置き人材を育成、輩出することが求められている。
 本セッションでは、国内外におけるGX人材育成に関する先行的な取り組みを紹介した上で、GX人材育成に向けて産学連携による取組の方向性や考え方を議論したい。

森本 陽介(Deloitte Tohmatsu Science and Technology、有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 ガバメント&パブリックサービシーズ シニアマネジャー)、藤田 大地(Deloitte Tohmatsu Science and Technology、有限責任監査法人トーマツ リスクアドバイザリー事業本部 マネジャー)

 

 

(2023.9.26、更新2023.10.4)

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